非上場株式・少数株式トラブルの買取り例2
非上場株式・少数株式トラブルの会社への売却(トラブル):事例2
事案の概要
2代目の父が会社を切り盛りし、会社承継者として娘婿を想定し、将来の相続対策のため、娘及び娘婿に徐々に対象会社の株式(非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式)を譲渡し、2代目の父の持株割合30%、娘40%、娘婿30%の割合になっていました。まさに、非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式のトラブルが発生しそうな状態です。
しかし、父と娘婿の経営に関する路線対立が顕著になって来ていたところに、娘婿のクーデターがあり、父は社長を解任され、会社から追放されました。非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式のトラブルが顕在化したのです。
父としては、会社の経営権を奪われた挙句、役員報酬等の収入もなくなり、非常に激怒し、娘婿に対して、保有株式(非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式)の高額での買取りを要求しました。しかし、娘婿にそのような資金があるわけではなく、また会社にもそのような資金は存在しなかったため、非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式を会社で買取ることもできない状況でした。
また、そもそも、娘婿としては、反目している父に対して、巨額の現金を渡したくないため、全く話し合いにも応じようとしませんでした。また、そうこうするうちに、経営能力が低い娘婿が社長に収まっているおかげで、会社の経営が悪化してきているとの噂も聞こえてきました。
事案の経緯
弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)に非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式を買い取ってもらえないかとの相談があったため、弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)としては、まずは、非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式の少数株主権として、帳簿閲覧請求権を行使し、帳簿を閲覧することとしました。
任意に開示しようとしなかったため、粘り強く交渉し、帳簿を開示させるとともに、継続的に月次試算表を開示することを約束してもらいました。そして、帳簿を精査し、少しでも不審な点や浪費と思われる点があった場合は、逐次、書面で説明要求をしました。
この過程で、娘婿による会社資産の浪費は減っていったものと思われます。また、弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)のスポンサーと相談し、弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)のスポンサーにて、当該非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式を買い取って頂くこととしました。そして、弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)のスポンサーから、対象会社に対して、非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式の株式譲渡の承認請求を行いました。
そうしたところ、娘婿から対象会社が銀行から資金を借り入れて、父の非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式を自己株買いするということとなりました。勿論、対象会社が非上場株式・同族株式・譲渡制限株式・少数株式を買取る際には、弁護士法人M&A総合法律事務所(弁護士)と対象会社との間で、適切な価格交渉が行われたことは、言を待ちません。