


非上場株式・少数株式
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M&A Partners Law Office
弁護士法人M&A総合法律事務所とは
非上場株式・少数株式の売却に特化した弁護士法人
弁護士法人M&A総合法律事務所は、非上場株式・少数株式の売却に注力しています。
「会社に非上場株式を買い取ってもらえない!」「非上場株式を売却できない!」「会社からの株式買取価格が低すぎる!」といった状況でも、適正価格での売却の選択肢は残されています。
非上場株式・少数株式は株式市場が存在しないため、売却は容易ではありませんが、譲渡制限の有無や会社法上の手続を踏まえて整理すると、売却の可能性が高まります。
「譲渡制限があるから譲渡できない」と直ちに結論づけず、まずは定款・株主名簿・株券発行の有無・会社の意思決定体制などを確認することが実務上の起点になります。
非上場株式・少数株式の売却先としては、会社、経営者、関係会社、親族、取引先、第三者などが想定されます。
株式の価値評価は、時価純資産法、収益還元法、DCF法などを用いて検討され、相続税評価額・類似業種比準方式を適用することは理論的に間違いであり、配当還元法を単独で適用することもたいてい間違いですので、安易に安値売却する必要はありません。
CONCERN
非上場株式・少数株式の
売却ができず
お困りではありませんか?

非上場株式・少数株式の売却を会社に持ち掛けたが、経営者が全く取り合ってくれない。

非上場株式の買取を経営者に交渉したが、あまりにも安価すぎる買取額を提示された。

少数株式を売却したいが、買い手が見つからず、株式を手放すことができない。

譲渡制限がかかっているのでその非上場株式は売却できないと言われた。
CONSULTATION
弁護士法人M&A総合法律事務所にご相談ください
非上場株式・少数株式の問題に直面した場合、専門の弁護士に相談することが最も適切です。
非上場株式・少数株式の問題について、素人の判断では不利な条件での戦いが避けられない可能性があります。
また、非上場株式・少数株式の問題は、弁護士の中でも取り扱っている弁護士は少なく、一般的な企業法務の分野ではありません。
そのため、一般的な企業法務を取り扱っている弁護士でも対応できないことが多く、会社法、訴訟法、ファイナンス理論、ミクロ経済学に精通した弁護士を選定する必要があります。
過去の取扱実績や専門分野に注目し、非上場株式・少数株主の問題に取り組んだ経験がある弁護士に依頼すべきです。
当事務所も、顧問弁護士の先生はこの分野に詳しくないからと言ってご相談を受けることが多くなっています。
また、弁護士以外の業者に依頼をすることは、株式買取業者について「非弁行為」で違法との判決が出ているものもあり、新たなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
不適切な事件処理がなされたり、秘密を握られそれを利用されたりする可能性もあり、慎重な判断が必要です。
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CASE
売却事例
弁護士法人M&A総合法律事務所が
関与してきた事例をご紹介します。
Case1・創業家が番頭に会社を乗っ取られた事例
依頼者は、創業家出身の元取締役であり、会社株式の数パーセントを保有する少数株主でした(創業家全体では数十パーセントを保有)。
しかし、創業家内部に統一した意思決定がなく、各創業家が個別に株式を安値で手放していった結果、創業家全体の株式保有割合は徐々に低下していきました。
その間、経営を任されていた実力のある番頭格の現社長は、創業家の株式が分散しており、会社に決定的な支配株主が存在しない状況を背景に、長期間をかけて経営支配を強めていきました。
依頼者は、これ以上株式を保有していても意味がないと判断し、会社創業家外の現社長に対し、株式の買い取り又は譲渡を求めました。しかし、会社側は、
- 依頼者を一般の従業員と同様に扱い
- 退社時に株式を額面で買い取ると主張し
- 一部の株式については所有権自体を否定する
という対応を取りました。
このままでは、創業家の株式は分散したまま価値を失い、実質的に会社支配が番頭に移行する状況でした。
当事務所が行った対応
当事務所は依頼を受け、
訴訟及び仮処分を申し立てると同時に、並行して相手方との交渉を行いました。
単なる任意交渉ではなく、裁判所の判断を視野に入れた法的手続を同時進行させる構成を採りました。
結果
その結果、裁判所からの和解勧告に基づき、
時価純資産価格及び収益還元価格の双方を均等程度に考慮した価格で、
会社が依頼者の株式を買い取る内容で解決しました。
依頼者は、創業家としての立場が完全に失われる前に、株式価値を金銭として回収することができました。
この事例のポイント
- 創業家であっても、株式が分散すれば支配力を失う
- 交渉のみでは、会社側の姿勢は変わらない
- 訴訟・仮処分を含む法的手続を代理人が実行することで、局面が動く
非上場株式・少数株主問題は、「判断を先送りすること」自体がリスクとなります。
Case2・会社支配を確立した本家に分家が追い出された事例
依頼者は、創業家の分家出身の元取締役であり、会社株式の約20%を保有する株主でした。
しかし、退社後、会社からは株式の買い取りにも応じてもらえず、配当も行われない状況が続いていました。
会社経営は、本家出身の社長が主導しており、
- 分家出身者を不当に冷遇し
- 能力の有無にかかわらず本家出身者を優遇する
という人事・経営が行われていました。
その結果、分家出身者は次々と会社から排除され、社内の支配権は本家に集中し、最終的には依頼者である元取締役も会社から追放されるに至りました。
依頼者は、
- 株式の買い取り又は譲渡を求めるとともに
- 社長による公私混同を伴う不正行為についても問題視し
会社及び社長の対応を是正する必要があると判断しました。
社長は、株主への配当を停止する一方で、自身の役員報酬を増額しており、
この点について、依頼者は、創業家直系である社長の善管注意義務違反の追及及び
株式の買い取り交渉を当事務所に依頼しました。
当事務所が行った対応
当事務所は、依頼を受け、
善管注意義務違反を理由とする訴訟を提起すると同時に、相手方との交渉を並行して進めました。
裁判手続を通じて事案を明確化し、会社側に現実的な対応を迫る構成を取りました。
結果
その結果、相手方から株式買取の申し出がなされ、
時価よりは低いものの、時価に近い水準の価格で、
会社が依頼者の株式を買い取る内容で解決しました。
依頼者は、会社から排除されたまま株式を保有し続ける状況を回避し、株式価値を金銭として回収することができました。
この事例が示すポイント
- 創業家内部であっても、支配権を失えば不利益な扱いを受け得る
- 配当停止や報酬増額といった対応は、善管注意義務の問題として整理され得る
- 訴訟を含む法的手続を代理人が実行することで、会社側の対応が変わる
非上場株式・少数株主問題は、立場を失った後では選択肢が急速に狭まります。
状況が固定化する前に、誰に代理して実行させるかを決断することが重要です。
Case3・長男が会社利益を独占しようと次男を追い出した事例
依頼者は、創業家の次男として、長男とともに会社経営に携わっていた人物でした。
しかし、長男が過半数の株式を保有する立場を利用し、専横的な経営支配を行うようになり、依頼者である次男は会社経営から排除されました。
依頼者は、
- 株式の買い取りを拒否され
- 会社役員としての収入も途絶え
- 居住していた家にも入れてもらえなくなる
という状況に置かれました。
一方、長男は、依頼者の保有株式を低額で買い取り、自身のものとすることを試みていました。
依頼者は、このような状況に強い不満を抱き、
株式を適正価格で買い取るよう求めましたが、長男はこれを拒否しました。
そのため、依頼者は当事務所に依頼し、長男との交渉を進めると同時に、長男による公私混同の不正行為を問題とする体制に入りました。
当事務所が行った対応
当事務所は、依頼を受け、
株式の適正価格による買い取りを前提とした交渉を法的に主導しました。
また、必要に応じて、長男の公私混同の不正行為を法的に追及する構えを示しながら、交渉を進めました。
結果
その結果、長男との交渉が成立し、依頼者である次男の保有株式について、買い取りが行われることとなりました。
依頼者は、会社及び経営から排除された状態を解消し、株式を金銭として回収する道を確保することができました。
この事例が示すポイント
- 親族経営においても、過半数株主による専横は現実に起こり得る
- 家族関係があるからといって、話し合いだけで解決するとは限らない
- 法的手続を視野に入れた代理交渉を行うことで、局面が動く
非上場株式・少数株主問題は、感情が先行した段階では解決が難しくなります。
状況が固定化する前に、第三者である弁護士に代理を委ね、冷静に実行させることが重要です。
Case4・オーナーが雇われ社長のことを私情で追い出した事例
依頼者は、後継者不在であったオーナー創業者から、外部より招聘された雇われ社長でした。
しかし、依頼者が想定以上に経営能力を発揮し、オーナー創業者の経営方針に意見を述べたり、指示どおりに動かない場面が増えたことをきっかけに、両者の関係は悪化しました。
その結果、オーナー創業者は、私的感情を理由として依頼者を突然解任し、
- 退職慰労金を一切支払わず
- 会社から事実上排除する対応
を取りました。
さらに、オーナー創業者は、
依頼者が保有していた株式について、適正価格での買い取り要請を拒否し、
著しく低い価格での買い取りを提案してきました。
依頼者はこの対応に納得せず、対立は徹底抗戦の様相を呈し、当事務所に依頼がなされました。
当事務所が行った対応
当事務所は依頼を受け、
退職慰労金の不払い及び株式買取条件を争点として訴訟を提起しました。
単なる交渉ではなく、裁判所の判断を前提とした法的手続を通じて、事案の是正を図る方針を採りました。
結果
訴訟の結果、裁判所から和解勧告がなされ、
- 退職慰労金全額の支払い
- 社長保有株式についての買い取り
が認められ、
依頼者は、会社から退職慰労金及び株式譲渡代金を獲得するに至りました。
依頼者は、突然の解任によって一切の補償を失う状況を回避し、法的に正当な対価を回収することができました。
この事例が示すポイント
- 外部招聘の社長であっても、オーナーの私情により一方的に排除されることがある
- 退職慰労金や株式の問題は、交渉だけでは解決しない場合がある
- 訴訟を含む法的手続を代理人が実行することで、結果が大きく変わる
非上場会社における少数株主・役員の立場は、対立が顕在化した時点で急速に弱くなります。
不利益な処遇が現実化する前後において、誰に代理して実行させるかを決断することが重要です。
Case5・後継者候補であった甥が、オーナー創業者により会社から排除された事例
依頼者は、創業社長の甥であり、後継者不在の状況の下、後継者候補として取締役に任命されていました。
しかし、創業社長は、依頼者の仕事ぶりに不満を抱いたことを理由に、突然、依頼者を解任しました。
その後、創業社長は、
- 依頼者が保有していた株式の買い取りを拒否し
- 退職慰労金の支払いも行わず
依頼者を会社から事実上排除しました。
この結果、依頼者は生活費にも事欠く状況に陥りました。
依頼者は、
退職慰労金の支払い及び株式の処理を求めて訴訟を提起しましたが、
創業社長はこれらの要求を拒否し、事案は徹底抗戦の様相を呈しました。
そこで、依頼者は当事務所に依頼しました。
当事務所が行った対応
当事務所は、依頼を受け、
退職慰労金の支払いを中心的争点として訴訟対応を行いました。
あわせて、株式についても、将来的な処理を見据えた対応方針を整理し、手続を進めました。
結果
訴訟の結果、退職慰労金の支払いが認められ、
最終的に、依頼者の保有株式については、第三者に売却する方向で整理されることとなりました。
依頼者は、突然の解任により生活基盤を失う状況から脱し、金銭的な回復と株式処理の道筋を確保することができました。
この事例が示すポイント
- 後継者候補であっても、オーナーの判断一つで排除されることがある
- 退職慰労金や株式の問題は、感情的対立があると交渉では進まない
- 訴訟を含む法的手続を代理人が実行することで、出口が開ける
非上場株式・少数株主問題は、生活に直結する局面に発展することがあります。
不利益が顕在化した段階で、誰に代理して実行させるかを決断することが重要です。
Case6・実家を離れた次女が同族会社から排斥された事例
依頼者は、創業者の次女であり、筆頭株主でした。
依頼者は、他県に嫁いで以降、20年以上にわたり会社経営には一切関与していませんでしたが、その間、会社からは完全によそ者扱いを受け、配当も支給されていない状況が続いていました。
依頼者は、株主としての立場を踏まえ、対象会社に対し株式の買い取りを求めました。
しかし、会社側は、
- 会社は債務超過である
- 株式は0円でしか買い取れない
として買い取りを拒否し、さらに決算書の開示も行いませんでした。
一方で、対象会社の商品は市場で売れており、外形的には経営不振とは考えにくい状況でした。
このような会社側の説明と実態との乖離に疑問を持った依頼者は、当事務所に依頼しました。
当事務所が行った対応
当事務所は、依頼を受け、
会社の財務状況に関する説明の妥当性を踏まえつつ、株式評価を前提とした交渉を粘り強く継続しました。
形式的な主張に終始せず、会社側に現実的な判断を促す交渉構成を取りました。
結果
その結果、会社は、依頼者の希望する価格に近い水準で、保有株式のすべてを買い取る内容に応じました。
依頼者は、長年にわたり宙に浮いていた株式を整理し、株主としての価値を金銭として回収することができました。
この事例が示すポイント
- 同族会社であっても、会社経営に関与していない株主は排除されやすい
- 「債務超過」「株式価値ゼロ」といった説明が、必ずしも実態を反映しているとは限らない
- 財務状況を踏まえた専門的交渉を代理人が行うことで、結果が変わる
非上場株式・少数株主問題は、情報が遮断された時点で不利な状況に置かれます。
その段階で、誰に代理して実行させるかを決断することが重要です。
Case7・4つの創業家がお互いを会社から追い出そうとした事例
対象会社には、四つの創業家が存在していました。
その中で筆頭創業家は、他の創業家を会社から排除し、会社支配を完全なものにすることを目的として、長年にわたり主導的立場にありました。
筆頭創業家は、巧みな政治的手法を用い、
- 他の創業家の相続問題に介入し
- 相続税資金の支援などを行う一方で
- 相続人に対し、株式を廉価で手放すよう誘導
することで、徐々に株式を集約していきました。
依頼者は、最後に残った創業家の子息であり、
これまで筆頭創業家に対し、株式は時価で買い取るべきであるとして、数年来にわたり交渉を続けてきました。
しかし、交渉は進展せず、筆頭創業家は高齢となり、依頼者自身も、この対立関係を子孫の代まで持ち越したくないと考えるようになっていました。
そのような状況の中、筆頭創業家は、依頼者の相続対策に絡めて揺さぶりをかけ、
廉価での株式引き取りを主張しました。
当事務所が行った対応
依頼者は、やむを得ず、第三者への株式売却を検討する段階に入りました。
その動きを受け、筆頭創業家から高値での株式買い取りの提案がなされ、
当事務所は、依頼者の希望条件を前提として交渉を法的に整理し、主導しました。
結果
交渉の結果、
依頼者が希望していた価格に近い水準で、
筆頭創業家に対して株式を売却する内容で合意しました。
依頼者は、長年にわたる創業家間の対立を整理し、株式価値を金銭として確定させることができました。
この事例が示すポイント
- 創業家が複数存在する場合、相続を契機として支配権争いが激化する
- 相続対策を利用した株式集約は、少数株主にとって大きな不利益となり得る
- 第三者売却を含む選択肢を現実的に示すことで、交渉条件が転換する
非上場株式・少数株主問題は、時間の経過とともに解決が難しくなる傾向があります。
対立を次世代に持ち越さないためにも、どの段階で決断し、誰に代理して実行させるかが重要となります。
Case8・親族間対立が激化し、株式買取を求めるに至った事例
対象会社の株式は、母親、長男、次男、従兄弟がそれぞれ4分の1ずつ保有していました。
このうち長男は社長の地位を利用し、自身の役員報酬を倍増させるなどして会社支配を強め、
他の親族、役員及び従業員に対して圧力をかけながら、独裁的な経営を行っていました。
経営方針をめぐって意見が対立していた次男及び従兄弟は、
長男から次第に邪魔者扱いされるようになっていきました。
さらに長男は、高齢で寝たきりに近い状態にあった母親の株式を取り込み、
株主総会において緊急動議を提出し、次男と従兄弟を解任・追放しました。
当事務所が関与した経緯
次男及び従兄弟は、当事務所の弁護士を交えた話し合いを行いましたが、
当初は意見がまとまらず、時間だけが経過する状況が続きました。
その後も当事務所は、事案の構造を踏まえた粘り強い交渉を継続しました。
結果
交渉の結果、最終的に、
長男が、次男及び従兄弟の保有する株式をすべて買い取ることとなりました。
買い取り価格は時価よりは低い水準であったものの、
あわせて退職慰労金の支払いも行われる内容で解決しました。
次男及び従兄弟は、会社から一方的に排除された立場を整理し、株式と地位に関する問題を金銭的に確定させることができました。
この事例が示すポイント
- 親族間で株式が均等に分散していても、経営権を握った者が実権を行使する
- 株主総会の手続を利用した排除は、突然かつ不可逆的に行われることがある
- 交渉を継続し、代理人が関与し続けることで、最終的な出口が確保される
非上場株式・少数株主問題は、排除が現実化した後に初めて深刻さが顕在化します。
その段階で、誰に代理して実行させるかを決断することが、結果を左右します。
Case9・相続により取得した非上場株式について、適正価格での売却を実現した事例
依頼者は、父の死亡により、地方の非上場製造業会社の株式を相続し、
総発行株式の約12パーセントを保有する株主となりました。
しかし、会社の経営権は長男が掌握しており、依頼者は、
- 経営に関与することができず
- 配当も行われず
- 情報開示も受けられない
という状況が長期間続いていました。
その後、対象会社は、合併及び株式交換を伴う組織再編を進めました。
依頼者は、これに対し株主総会で反対の意思表示を行い、
株式買取請求権を適法に行使しました。
しかし、会社側は、著しく低額な株式買取価格を提示しました。
当事務所が行った対応
当事務所は依頼を受け、
収益還元法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法に基づく私的鑑定を実施し、
株式の適正価格を具体的数値として主張しました。
その結果、当事者双方の鑑定額には大きな乖離が生じたため、
裁判所に対し、株式買取価格決定の申立てを行い、
公的鑑定による評価が行われることとなりました。
結果
裁判所鑑定においては、
営業利益等を踏まえた無形資産価値が一部評価され、
当方主張額のおおむね八割に相当する価格が認められました。
最終的には、
代表者個人の資産管理会社が、その価格で株式を買い取る内容で和解が成立し、
依頼者は、相続により取得した株式を、実質的に適正価格で売却することができました。
依頼者は、相続後に長期間固定化していた不利な立場を解消し、株式価値を現実の金銭として確定させることができました。
この事例が示すポイント
- 相続により取得した非上場株式は、放置すると不利益が固定化しやすい
- 組織再編に伴う株式買取請求権は、少数株主にとって重要な転機となる
- 鑑定・価格決定申立てを含む法的手続を代理人が実行することで、結果が大きく変わる
非上場株式・少数株主問題は、「請求権を行使しただけ」では解決しません。
誰が、どの評価手法に基づき、どこまで実行するかが、最終的な結果を左右します。
Case10・退任後に株式買取を拒否されたが、適正評価により売却を実現した事例
依頼者は、親族が経営する非上場会社の元取締役であり、
退任後も約10パーセントの株式を保有していました。
しかし、会社では配当が行われず、加えて経営陣による公私混同が継続しており、
依頼者は、将来にわたる関係悪化を回避するため、株式の売却による関係整理を希望しました。
ところが、会社側は、
「少数株主である以上、配当還元価格が妥当である」
と主張し、著しく低額な株式買取価格を提示しました。
当事務所が行った対応
当事務所は依頼を受け、
会社の配当政策が恣意的に運用されている場合には、配当還元法は合理的な評価手法とはなり得ないことを法的・実務的に整理したうえで、
- 収益還元法
- ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(DCF法)
に基づく株式評価書を作成・提示し、
会社側の評価前提そのものを争点化しました。
結果
これらの主張と評価を踏まえ、
会社代表者個人が、自らの資金で株式を買い取る提案を行い、
当方はこれを受け入れました。
最終的に、一括支払による株式売買契約が成立し、
買取価格は、当初会社が提示していた金額のおおむね二倍に達しました。
依頼者は、
長期間にわたり流動性のなかった非上場株式を、公正といえる水準の価格で売却し、
経営関係を円満に整理することができました。
形式的な「少数株主評価」にとどまらず、評価手法そのものを争点化したことが、結果を大きく左右しました。
この事例が示すポイント
- 会社側が提示する配当還元価格が常に妥当とは限らない
- 評価手法の選択と主張立証の方法によって、交渉結果は大きく変わる
- 少数株主であっても、代理人が法的主導権を握ることで、現実的な解決に至る余地がある
非上場株式・少数株主問題は、「話し合いに応じてもらうこと」がゴールではありません。
適切な評価に基づき、実行可能な形で株式を動かすことが重要です。
Case11・譲渡制限を理由に株式買取を拒否されたが、法的手続により売却を実現した事例
依頼者は、地方の非上場サービス業会社の元取締役であり、
退任後も約8パーセントの株式を保有していました。
会社の新規事業進出に反対したことを契機として経営陣との関係が悪化し、
退職後、依頼者は株式の買取による関係整理を申し入れました。
しかし、会社側は、
定款上の譲渡制限条項を理由として、株式譲渡の承認を拒否しました。
あわせて提示された株式買取価格は、
純資産法や収益還元法を形式的に用いたにとどまり、実際の事業価値を反映しない低額なものでした。
当事務所が行った対応
当事務所は依頼を受け、
会社法に基づき、
- 株式譲渡承認請求
- 株式買取価格決定申立て
を適法に行いました。
あわせて、依頼者側会計士による評価書として、
純資産法・収益還元法・ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(DCF法)
に基づく評価を提出し、
会社側の評価が実質的価値を反映していない点を具体的に主張立証しました。
その結果、当事者双方の鑑定額には約十倍もの乖離が生じ、
裁判所において公的鑑定が実施されることとなりました。
結果
裁判所鑑定では、
残存事業の収益力が考慮され、
会社が当初提示していた金額のおおむね四倍に相当する評価水準が示されました。
裁判所の和解勧告を受け、
当事務所は会社側代理人と交渉を行い、
代表取締役個人が自己資金により株式を一括で買い取る内容で和解が成立しました。
その結果、依頼者は、
評価も流動性も不透明であった非上場株式を、実質的に適正といえる価格で売却し、
長年継続していた株主関係を整理することができました。
「譲渡制限があるから売れない」という会社側の主張が、必ずしも通用するわけではありません。
この事例が示すポイント
- 譲渡制限条項は、少数株主の権利行使を一切封じるものではない
- 承認請求・価格決定申立てを含む法的手続を代理人が主導することで、状況は大きく動く
- 評価手法と立証方法次第で、提示価格は数倍単位で変わり得る
非上場株式・少数株主問題は、「会社が拒否しているから終わり」ではありません。
適切な法的手続を実行できるかどうかが、結果を決定づけます。
※ 実際の当事者や事案の経緯については
デフォルメしていますので、
予めご了承ください。
OUR FIRM
当事務所の特徴


1.非上場株式・少数株式に強い。
約300件以上の相談実績。
当事務所は、弁護士法人M&A総合法律事務所という名前の通り、M&Aや相続事業承継に特化した法律事務所として、
これまで数多くの株式譲渡案件の取り扱いを行ってきており、
非上場株式・少数株式に精通しております。
非上場株式・少数株式の問題についても、当事務所には数多くの相談が寄せられてきており、
長期間にわたって対応してきた経験があります。
2.非上場株式・少数株式の問題に最も早くから対応してきた法律事務所。
当事務所は、M&Aや相続事業承継に特化した法律事務所であり、
M&Aや相続事業承継に関連して非上場株式・少数株式の対応をしてきたことから、
2015年の早期から非上場株式・少数株式の問題に対応しており、最も早くから取り組んできた法律事務所ということができると思われます。
このように、最も早くから非上場株式・少数株式の問題に取り組んできたからこそ、
相談実績も多く、多くの事例に対応できる経験を有していると言えます。



3.「少数株主が非上場株式を適正価格で
売却する方法」を出版。
当事務所では、そのような数多くの相談実績を有しており、 非上場株式・少数株式の売却に関する多くの知見を有しています ので、皆様の非上場株式・少数株式の問題が解決されるよう 「少数株主が非上場株式を適正価格で売却する方法」 という書籍を出版しております。ご参考頂けましたら幸いです。
4.ご相談から問題解決までトータルで対応。
非上場株式・少数株式の売却に向けて、発行会社や経営者に対する株式買取請求権の行使サポートなど、
当事務所は状況に合わせて臨機応変に対応できます。
さらに、非上場株式・少数株主の問題では、
株式価値評価などのファイナンス理論やミクロ経済学に関する知識と経験
が求められるとともに、
会社法や訴訟法に対する深い知識と経験も求められます。
当事務所はもとよりM&Aと裁判が業務の中心であり、
非上場株式・少数株式の裁判実務経験も豊富
で、
株式価値評価などのファイナンス理論やミクロ経済学にも精通するなど、
非上場株式・少数株式の問題に即応した数少ない弁護士集団となっております。


5.非上場株式・少数株式について
全国対応しています。
非上場株式・少数株式について全国対応しています。
これまで地域を問わず、非上場株式・少数株式に関わる問題に取り組んできました。
事務所に来社できなくても、
お電話やビデオ通話(ZOOM、Microsoft Teams)
にも対応しておりますので、お気軽にご相談いただけます。
また、現在では、裁判は、
ウェブ会議(Microsoft Teams)による裁判手続きが可能
となっておりますので、訴訟対応についても全国対応が可能であり、
非上場株式・少数株式の問題についても交渉・裁判とも一気通貫に全国対応が可能
ですので、ご安心ください。
STORY
体験談
※ 実際の当事者や事案の経緯についてはデフォルメしていますので、予めご了承ください。
非上場株式・少数株式の売却
なら弁護士法人M&A総合法律事務所
GREETING
代表挨拶
非上場株式・少数株式の専門家として、徹底的に考え、粘り強く、
非上場株式・少数株式の売却に向けて
皆様を強力にサポートいたします。
はじめまして。弁護士法人M&A総合法律事務所の代表弁護士の土屋勝裕です。
弁護士法人M&A総合法律事務所は、これまで多数のM&A案件に関与してきました。 その中で発生する非上場株式・少数株式の問題の解決にも数多く尽力してまいりました。
当事務所は、非上場株式・少数株式の少数株主が、少数株式は売却が非常に困難であったり、巨額の相続税が発生したり、 経営者からバカにされて配当を受けられなかったり経営的にも無視されるように、 会社や経営者から不平等かつ不利益な取扱いを受けていることは非常に問題だと考えております。
社長や経営者の非上場株式・少数株式の少数株主をバカにした横柄な態度は許すことはできません。まさに弱い者いじめです。 社長や経営者のワンマンや会社独占・権利濫用や専横、公私混同や私的流用を許してはいけません。
非上場株式・少数株式は株式価値を有しており、株主は平等であるという株主平等の原則が守られなければいけません。 また株式の相続や会社の相続においても相続は平等でなければいけません。
弁護士法人M&A総合法律事務所は、非上場株式・少数株式のような複雑かつ難易度の高い案件について、 最後まで諦めることなく徹底的に粘り強く戦います。 当事務所は皆様の状況を「大逆転」させることを目標に仕事をしています。 特に、複雑かつ難易度の高い状況だと思われる場合は、当事務所に一度ご相談ください。
PROMISS
3つのお約束

最善の方策を考え、実行します!

会社や経営者による
株主権の侵害を許さない!

株主・相続は
平等でなければいけない
という信念!
非上場株式・少数株式
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メールでのご相談
営業時間:8:00 ~ 24:00(土日祝日含む)
FEE&CHARGE
弁護士費用
●初回相談 -詳しく見る
| 項目 | 料金 |
| 標準相談 | 20,000円 |
非上場株式・少数株主問題は、相談の段階で方向性を誤ると、後続の交渉や裁判に大きな影響を及ぼします。
ご自身の状況に応じた相談区分を選択されることが重要です。
●非上場株式・少数株式の売却・処分業務(交渉)
| 着手金 | |
| 依頼者の資力に鑑み協議により決定 | |
| 成功報酬 | 費用 |
| 経済的利益の | 6.6%(税込)+10.0%(税別) |
●非上場株式・少数株式の売却・処分業務(価格決定裁判)
| 着手金 | |
| 依頼者の資力に鑑み協議により決定 | |
| 成功報酬 | 費用 |
| 経済的利益の | 6.6%(税込)+10.0%(税別) |
●その他手続き
| 月次報酬 | |
| 弊所所定の時間当り単価に基づく稼働時間に応じたご請求 | |
| 成功報酬 | 費用 |
| 経済的利益の | 6.6%(税込)+10.0%(税別) |
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ご相談の流れ

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基本的には、当事務所にご来所いただき来所相談を行います。
しかし、遠方であったり、お仕事などのご都合の関係で来所が難しい皆様には、電話相談やzoomやTeamsなどのオンラインでのご相談にも対応しておりますので、お気軽にご利用ください。
ご希望のご相談方法を、お問い合わせ時にお伝え頂けましたら幸いです。
弁護士法人M&A総合法律事務所
電話番号 03-6435-8418 / 受付時間 8:00〜24:00(土日祝含む)

STEP2
ご相談日程を調整
ご相談者様と当事務所の弁護士のスケジュール調整を行い、ご相談日時をご連絡いたします。
ご相談料の支払いにつきましては、来所相談以外の場合については、ご相談日の前日までにお手続きのほどよろしくお願いいたします。

STEP3
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事前にご用意いただいた資料を拝見しつつ、来所相談や電話相談・オンライン相談ではご相談内容を詳細にお伺いいたします。

STEP4
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ご相談内容をお伺いし、適切な対応方法を真剣に検討し、ご相談者の皆様のご意向を踏まえ、おおよその対応方法の想定や方針をお伝えさせて頂きます。それを踏まえて、ご希望の場合は、当事務所とのご契約となります。
来社の場合、以下の住所までお越しください。
Q&A
よくある質問
-
会社側に取締役会の議事録を請求してもまともに対応してくれません。どうすればよいでしょうか
-
取締役会議事録の閲覧謄写を求めることは簡単ではありません。取締役会議事録で何を確認されたいのでしょうか。特にご希望であれば当事務所では全力で対応をさせて頂きますが、他の方法で情報収集する方法もあると思います。特に、会社がどのような不適切なことを行っていたのかを確認するためには、会計帳簿等閲覧謄写請求が効果的です。会計帳簿等閲覧謄写請求によると、決算書だけではなく、総勘定元帳の開示も請求できますので、社長が私的流用や公私混同をしている場合もそれで判明する可能性がありますし、不適切な接待を行っている場合もそこから判明する可能性があります。また、その裏付けとなる取締役会議事録や取引先との契約書も開示を求めることができますので、これにより調査が進む可能性もあります。頑張りましょう。
-
初回相談で30分以上の相談は可能ですか?
-
もちろん可能です。当事務所では相談時間は30分単位で設定しております。予定時間を超過した場合は追加の相談料が発生する可能性がありますが、複雑かつ難易度の高い事案については、十分な打ち合わせが必要ですので、やむを得ないかと思います。なお、当事務所では、法律相談について、複数の類型を設定しており、その類型ごとに対応が異なりますので、よくご検討いただいて選択ください。もちろん、簡易相談は簡易な相談となりますし、特例的な相談になればなるほど当事務所の体制も強固な体制で臨ませて頂くこととなります。現在、弁護士は非常に数が減っており、司法試験合格者も一時期の半分以下となっており、またコロナの関係でシニアの弁護士が一斉に引退した関係もあり、弁護士業界はかなりの人手不足であり、特に当事務所のような複雑かつ難易度の高い事案に対応できる法律事務所には業務が集中し、睡眠時間を削って対応しておりますが、多くのご依頼にまったく対応できないような状況です。また、物価が急上昇していることもあり、弁護士報酬は大幅値上げするほかない状態であり、この点はよくご理解いただけましたら幸いです。
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相談は全国対応していますか?
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もちろん全国対応しております。近時においては、裁判所でもWEB裁判が始まっており、実際に裁判所に弁護士が出頭しなくても、WEB会議を使用して、裁判を進行させることができるようになっています。ですので、東京にいながら地方の皆様にも東京クオリティ(五大法律事務所クオリティ)の対応をさせて頂くことが可能となってきております。複雑かつ難易度の高い事案は、東京に限りません。当事務所において盤石の対応をさせて頂くことで、事案にしっかり対応できることとなるものと思っております。また、地方においても、当事務所が取り扱っているような複雑かつ難易度の高い事案においては、相手方が東京の法律事務所を採用することが多くなっております。相手方が東京の専門の法律事務所を選定してきているのに、あなただけが専門でない法律事務所を選定した場合の結果は、どうなってしまうのでしょうか。想像できるかと思います。この点、油断なく対応をされた方が良いものと思います。
非上場株式・少数株式
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COLUMN
コラム
株式買取請求権とは?少数株主が非上場株式を売る手続きと注意点
株式譲渡承認とは?譲渡制限株式の譲渡承認手続きの流れと注意点
少数株主が非上場株式を会社に買い取ってもらう方法|買取手続きや価格についても解説
非上場株式の譲渡適正価格はいくら?少数株主が適正価格で譲渡(売却)する方法を解説
株主総会における少数株主の権利一覧と内容をわかりやすく解説
株式譲渡とは?メリットやデメリット、譲渡制限がある場合の対応もわかりやすく解説
KNOWLEDGE
基礎知識
非上場株式は売却・譲渡できるのか?少数株主でも現金化できる理由
非上場株式は市場での売買ができず流動性が低いものの、正しい手続きと買い手探しのコツさえ押さえれば、非上場株式の少数株主でも売却ができます。まずは「売れない」という思い込みが生まれる背景と、実際に売却を実施するための具体策を解説します。
非上場株式と上場株式の違いとは?
非上場株式とは、東京証券取引所などの証券取引所に上場していない企業の株式を指します。日本企業の約99.9%が非上場企業であり、国内約358万社のうち上場企業は約4,000社にすぎません。言い換えれば、株式の大半は非上場株式なのです。
上場株式は証券会社を通じてリアルタイムに売買できますが、非上場株式には市場価格が存在しません。そのため、株主と買い手が直接条件を交渉して取引を成立させる「相対取引」が基本となります。
非上場株式の主な特徴は次のとおりです。
・株価の変動幅が小さい市場の需給ではなく企業価値の推移に合わせて緩やかに変動します。
・情報が限定的上場企業のような開示義務がなく、価値判断に必要な情報が少ない傾向にあります。
・長期保有が前提 短期売買が難しく、保有期間が長期化しやすい点が特徴です。
| 項目 | 上場株式 | 非上場株式 |
| 取引の場 | 証券取引所 | 当事者間の相対取引 |
| 価格決定 | 市場の需給で決定 | 交渉により決定 |
| 流動性 | 高い(即日売買可能) | 低い(買い手探しが必要) |
| 株式譲渡制限 | 原則なし | 定款で制限されることが多い |
| 情報開示 | 義務あり | 義務は限定的 |
| 株主権行使 | 容易 | 発言力が弱い場合も |
| 価格の透明性 | リアルタイムで公開 | 評価方法で大きく変動 |
「非上場株式だから売れない」のではなく、「売り方が違うだけ」という視点を持つことが重要です。
譲渡制限株式を譲渡(売却)できるパターン
多くの非上場企業では、第三者の経営参加を防ぐために株式譲渡制限を設けています。制限があるとはいえ、以下の3つの方法で売却や譲渡は可能です。
1.株式発行会社の承認を得て売却
株主総会や取締役会で承認を受ければ、希望する相手に株式を譲渡できます。株式譲渡承認を得るには譲渡先の信用力を示し、経営方針を尊重する姿勢を示すこともポイントの一つです。
2.会社または指定買取人に売却
株式発行会社が第三者への株式譲渡を認めない場合でも、会社自身または 株式発行会社が指定した買取人が株式を買い取る制度があります。価格に合意できないときは裁判所へ株式売買価格決定を申し立てることも可能です。
3.相続による株式移転
相続は株式譲渡に該当しないため、株主が亡くなると株式譲渡承認なしで相続人に株式が移転します。相続が発生しても経営に関与しない相続人は、株式現金化を検討するケースが少なくありません。
なお、株式譲渡承認請求から2週間以内に会社が応答しない場合は、株式譲渡を承認したものとみなされ、自動的に手続きが進められます。
非上場株式・少数株式の譲渡(売却)で起こりやすいトラブル
非上場株式の譲渡では、以下のような予期せぬトラブルも発生します。
- 株式の譲渡や売却を会社に持ちかけても経営者が取り合わない
- 経営者が示す株式買取価格が相場より極端に低い
- 買い手が見つからず株式を手放せない
- 「譲渡制限があるから売却できない」と断られる
このような問題に直面した場合は、早めに専門家へ相談することがおすすめです。相談実績「300件以上」の弁護士法人M&A総合法律事務所にまずはご相談ください。
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【少数株主向け】非上場株式の売却手続きと注意点
少数株主が非上場株式を売りたいと考えて、実際に売却するには、複雑そうに見える手続きを順番にこなすことが重要です。
ここでは実際に非上場株式の売却を実現する際の具体的な流れと、途中でつまずかないためのポイントを解説します。事前準備と専門家の伴走があれば、「非上場株式は売れない」と諦めていた非上場株式でも現金化の道が開けます。
| ステップ | 手続き内容 | ポイント・注意点 |
|---|---|---|
| 1 | 株式譲渡制限の有無を確認 | 定款・株主名簿を確認し、承認機関(取締役会/株主総会)を把握 |
| 2 | 株主総会または取締役会で承認を取得 | 承認請求後2週間以内に回答、無回答は承認みなし。不承認時は指定買取人・裁判所申立てへ |
| 3 | 売却先を探す | 発行会社・経営者・主要株主・外部投資家など候補を比較。売却先によって税負担が異なる |
| 4 | 株価評価と価格交渉 | 類似業種比準方式・純資産価額方式・DCF法などを併用し客観的な根拠を提示 |
| 5 | 株式譲渡契約書を締結 | 譲渡株数・価格・表明保証・紛争解決条項を明記。専門家チェック推奨 |
| 6 | 売買代金の決済と株主名簿の名義書換 | 入金確認後に名義変更。株券発行会社は裏書・交付、非発行会社は名義書換請求が対抗要件 |
| 7 | 税務申告と納税手続き | 譲渡所得として20.315%課税。発行会社への売却はみなし配当課税の可能性あり。 |
1.株式譲渡制限の有無を確認する
まずは、自分が持つ株式に譲渡制限が付いているかを必ずチェックしましょう。非上場企業の多くは、経営権を守るために株主総会または取締役会の承認を必要とする「譲渡制限株式」を発行しています。譲渡制限の有無は会社の定款に明記されているため、定款を入手して確認することが第一歩となります。
定款・株主名簿のチェックポイント
株式譲渡制限の有無の確認には、以下のような内容を確認をしましょう。
定款
- 株式譲渡制限の条文(「株式の譲渡制限」など)
- 承認を行う機関(株主総会か取締役会か)
- 特別な承認手続きの有無や種類株式の発行状
株主であれば会社法第31条に基づき、閲覧・謄写を請求できます。
株主名簿
- 自分の保有株式数と種類
- 発行済株式総数に対する持株比率
- 他の主要株主の構成や支配株主の存在
- 株券発行の有無
株主および債権者は会社法125条2項により、営業時間中いつでも閲覧・謄写を請求できます。
2.株主総会または取締役会で株式譲渡承認を取得する
譲渡制限株式を譲渡や売却するには、会社からの承認プロセスが必要です。承認機関は定款の定めによって異なり、取締役会設置会社では取締役会、そうでなければ株主総会が担当します。株式譲渡承認プロセスは次の流れで進めます。
1.事前対応
経営陣や主要株主に株式売却の意向を伝え、株式売却の理由や想定する買い手のメリットを説明しておくと、正式手続き後の株式譲渡承認が得やすくなります。
2.株式譲渡承認請求書の提出
書面で株式譲渡承認請求書を作成し、配達証明付き郵便など記録に残る方法で会社へ送付します。
3.会社による審査と回答
会社は株式譲渡承認請求の受領後2週間以内に承認か不承認かを決定し通知する義務があります。期限内に通知がない場合、自動的に株式譲渡は承認されたとみなされます(会社法145条)。
4.指定買取人が提示された場合の対応
株式譲渡が不承認となったときは、会社自身または会社が指名する第三者(指定買取人)が株式を買い取ります。提示された株式価格に納得できなければ、裁判所へ株式売買価格決定の申立てが可能です。
専門家の助言を受けながらこれらの手続きを進めることで、非上場株式の少数株主でも円滑に株式を売却できる可能性が高まります。
3.非上場株式の売却先を探す
株式譲渡の承認を得たら、次は譲渡対象の株式を購入してくれる相手を見つける段階です。取引市場が存在しない非上場株式では買い手探しがハードルになりやすいため、自社関係者から外部投資家まで幅広く候補をリストアップし、優先順位を付けてアプローチしていくことが重要です。代表的な買い手は次の4パターンに大別できます。
- 株式の発行会社(自己株式取得)
- 株式発行会社の経営者
- 株式の発行会社の主要株主
- 外部の法人・個人投資家
発行会社への売却と第三者への株式売却の違い
税負担や交渉期間に大きな差が生じるため、株式の売却先の選定は慎重に行いましょう。特に税務面では「みなし配当」の有無で納税額が大きく変わります。
| 比較項目 | 発行会社へ売却(自己株式取得) | 外部または主要株主へ売却 |
| 手続きのしやすさ | 会社が協力的なら比較的スムーズ | 新規株主の場合は手続きが増える |
| 価格交渉の幅 | 会社基準の提示額が中心 | 相手の投資目的によって柔軟 |
| 税金 | みなし配当課税で最大55% | 譲渡所得課税で約20.315% |
| 売却までの期間 | 会社の意思決定に左右される | 買い手探しで長期化することも |
| 成立の可能性 | 会社の資金余力と意向次第 | 買い手のニーズ次第 |
4.株価評価と価格交渉
非上場株式は市場価格がないため、適正株価をどう算出するかが交渉では重要になります。少数株主の場合でも複数の評価手法を併用し、客観的な根拠を示すことで買い手からの大幅な値引きを防げます。
代表的な評価方法は次のとおりです。
- 類似業種比準方式:同業種の上場企業指標を参照
- 純資産価額方式:貸借対照表の純資産を基礎に算出
- DCF法:将来キャッシュフローを割り引いて現在価値を算定
- 配当還元方式:過去の配当実績から利回り換算
算出結果を持って交渉にする際は、相手の投資目的やシナジーを汲み取り、「企業の成長性」「事業の独自性」などプラス要素も具体的に提示しましょう。評価計算は専門知識が必要なため、株価算出に詳しい専門家にバリュエーションを依頼すると交渉材料として説得力が上がります。
5.株式譲渡契約書を締結する
売却先と価格が確定したら、最終的に法的拘束力を持つ株式譲渡契約書を取り交わします。後日のトラブルを避けるため、条項の抜け漏れがないよう専門家のチェックを受けることを推奨します。契約書には少なくとも以下を盛り込みましょう。
- 譲渡株式の詳細(種類・株数)
- 譲渡価額と支払条件
- 株式の引渡日(効力発生日)
- 表明保証条項(株式の真実性、権利帰属、担保不設定など)
- 秘密保持条項
- 補償条項(表明保証違反時の損害賠償範囲)
- 紛争解決条項(専属管轄裁判所・仲裁など)
- 準拠法
これらを明文化しておくことで、株式の売却後に隠れ債務や未払い税金が発覚した場合の責任分担を明確にできます。弁護士と連携しながら契約書を作成・締結し、安全に契約の締結を進めましょう。
6.売買代金の決済と株主名簿の名義書換
株式譲渡契約を締結したら、実際に代金を受け取り、株主名簿の名義を書き換える手続きを完了させる必要があります。株主の名義書換が終わらなければ、買主は配当受取や議決権行使など株主としての権利を行使できません。株主の名義書換には通常、次の書類が求められます。
- 株主名簿書換請求書
- 株券(株券発行会社の場合)
株券を発行している会社では、裏書譲渡または株券の交付が対抗要件になります。一方、株券不発行会社では株主名簿の名義書換が対抗要件となるため、株主名簿書換請求が済めば権利移転が確定します。決済方法は銀行振込が一般的ですが、取引金額が大きい場合や双方の信頼関係が十分でない場合は、第三者が資金を一時的に預かるエスクロー口座の利用を検討すると安全です。
株主名義書換が完了した時点で株式譲渡手続きは実質的にクローズとなり、買主は正式に新株主として登録されます。書類提出の不備や入金遅延があると手続きが止まるため、早めに必要書類をそろえ、決済スケジュールを明確にしておきましょう。
7.税務申告と納税手続き
非上場株式を売却して得た利益は譲渡所得として扱われ、原則として20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)が課税されます。ただし、発行会社に売却した場合は「みなし配当」とみなされる部分が生じ、最高55%(所得税45%+住民税10%)の税率が適用される可能性がある点に注意してください。
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非上場株式の株価評価と適正価格を決める方法
非上場株式には市場価格がないため、どの評価手法を採用するかで株式価値が大きく変わります。とくに株式の売買交渉では「会社法上の時価」と「税法上の評価額(国税庁方式・相続税評価額)」が混同されがちですが、実務で重視されるのはあくまでも取引当事者が合意できる“経済的価値”です。
ここでは代表的な3手法を取り上げ、それぞれの特徴と使い分けのポイントを解説します。
| 評価手法 | 算定の考え方 | 適している会社・ケース | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 類似業種比準方式 | 上場している同業種の株価指標(配当・利益・純資産)を基準に算定。 税務評価でも利用される。 |
中堅~大企業/業績・配当が安定している会社 | 客観的なデータを使える/相続税評価でも使われる | 業績不振の企業だと割高に出やすい/業績好調でも割安に出やすい |
| 純資産価額方式 | 貸借対照表の純資産(資産-負債)を基に1株あたり価額を算出。 | 赤字企業/小規模企業/清算価値を重視したい場合 | 計算がシンプル/財務諸表から算出できる | 将来の利益・成長性を反映できない/含み損益で評価が歪むことがある |
| DCF法(ディスカウント・キャッシュフロー) | 将来のキャッシュフローを割引率で現在価値に換算して算定。 | 成長企業/スタートアップ/M&A投資案件 | 将来性を反映できる/投資判断に近い理論的評価 | 予測や割引率の設定次第で結果が大きく変わる/算定に専門知識が必要 |
類似業種比準方式
類似業種比準方式は、評価対象会社と事業内容や規模が近い上場企業の株価指標(配当・利益・純資産)をベースに算出する方法です。相続税の計算によく採用され、大企業や中堅企業の評価で活躍します。算定式の一例は次のとおりです。
類似業種比準価額 = 類似業種株価 × { (配当金額比 + 利益金額比 + 純資産価額比) ÷ 3 } × 0.7
配当や利益が安定している企業だと、純資産価額方式より評価が低く出る傾向があります。逆に業績が振るわない場合は割高になることもあるため、他の手法と併用してバランスを見るのが安全です。
純資産価額方式
純資産価額方式は貸借対照表の純資産(総資産−負債)をベースに1株当たり価額を計算する、いわば“解散価値”に近いアプローチです。赤字企業や小規模企業でも適用でき、計算がシンプルなのが強みですが、成長性や将来利益を加味しないため、含み損があると実態より高く、含み益が大きいと逆に高評価となりがちな方法です。
DCF法(インカム・アプローチ)
DCF(Discounted Cash Flow)法は、将来創出されるであろうキャッシュフローを割引率で現在価値に置き換え、企業価値を算定する手法です。M&Aやベンチャー投資で標準採用され、成長企業や事業ポテンシャルが高いスタートアップの評価に適しています。
基本手順
- 事業計画に基づく将来キャッシュフロー予測
- 資本コスト(割引率)の設定
- 終末価値(継続価値)の計算
- ①と③を現在価値に割り引き、企業価値を算出
メリット:将来の収益性・成長性を反映でき理論的裏付けが強い
デメリット:予測値や割引率の設定次第で結果が大きく変わる
赤字スタートアップでも将来キャッシュフローが見込める場合は高い評価額が提示されることがあり、実際の売買交渉ではDCF法が決定打となるケースも珍しくありません。
複数の手法を並行して試算し、最も合理的かつ当事者が納得できる価格帯を探るのが、非上場株式取引の基本姿勢です。株式の評価結果には前提条件や試算根拠を添え、買い手・売り手双方の理解を得ながら交渉を進めましょう。
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非上場株式の売却時の税制とみなし配当
非上場株式を売却するときは、譲渡所得の計算だけでなく「みなし配当」の有無によって税負担が大きく変わります。とくに発行会社へ株式を譲渡するケースでは、想定以上の課税額になることが少なくありません。ここでは個人株主が押さえておくべき基本ルールと、課税額を左右するポイントを詳しく解説します。
個人が売却した場合の譲渡所得税
個人が非上場株式を第三者へ売却すると、その利益は一律 20.315%(所得税・復興特別所得税 15.315%+住民税 5%)で課税される「譲渡所得」に区分されます。
譲渡所得 = 譲渡価額 -(取得費 + 譲渡費用)
- 取得費は購入代金や出資額など株式取得に要した実費を指し、相続・贈与で取得した場合は被相続人または贈与者の取得価額を引き継ぎます。
- 取得費が不明なときは、譲渡価額の5%を「概算取得費」として差し引くことも可能です(所得税法施行令113条)。
- 譲渡費用には仲介手数料・契約書の印紙税・専門家報酬・株主名簿書換手数料などが含まれます。
確定申告と損益通算
非上場株式は特定口座で管理できないため、毎年の確定申告(2月16日〜3月15日)が必須です。
- 非上場株式の損益は「一般株式等に係る譲渡所得等」としてまとめられ、上場株式の損益とは原則通算できません。
- 同じ区分(一般株式等)の中であれば、他の非上場株式の譲渡益・損失と相殺することが可能です。
- 控除しきれなかった損失は、確定申告を行えば翌年以降3年間繰り越せます。
イメージ
非上場A社株式:譲渡益 500万円
非上場B社株式:譲渡損失 300万円
上場C社株式 :譲渡益 400万円
A社とB社の損益を相殺すると「一般株式等の譲渡所得」は200万円、上場C社の益400万円は別区分となり通算できません。結果、税額は約121.9万円(200万円×20.315%+400万円×20.315%)。
法人と個人の組み合わせ別・課税区分
非上場株式の売却では、売り手と買い手が「個人か法人か」によって課税の仕組みが大きく変わります。代表的な4パターンを把握しておくと、想定外の税負担を避けやすくなります。
個人 から 個人 への株式譲渡
売り手:譲渡所得(申告分離課税 20.315%)
買い手:課税関係なし
時価とかけ離れた低額で売却すると、差額が贈与とみなされ贈与税がかかる恐れがあります。
個人 から 法人(発行会社以外)への株式譲渡
売り手:譲渡所得(20.315%)
買い手:原則課税なし
法人が時価より大幅に高い価格で取得すると、その差額は「寄附金」として扱われ、損金算入に制限がかかる場合があります。
法人 から 個人 への株式譲渡
売り手:法人税の課税対象(譲渡益は益金算入)
買い手:課税関係なし
時価を大きく下回る価格で譲渡した場合、個人側でみなし贈与となり贈与税が発生する可能性があります。
個人 から 発行会社 への株式譲渡(自己株式取得)
売り手:譲渡所得(20.315%)+みなし配当(最大55%)
買い手:課税関係なし
譲渡対価は「みなし配当」と「譲渡収入」に区分され、みなし配当部分は配当所得として総合課税の対象になります。結果として最高税率が適用される場合があるため、特に注意が必要です。
適正時価を外れた取引のリスク
低額譲渡
個人間・個人→法人:差額が贈与税の対象
法人→個人:個人側で贈与税、法人側で寄附金課税の可能性
高額譲渡
個人→法人:差額が役員賞与等として課税される場合あり
法人→個人:差額が配当や給与と見なされ課税される場合あり
株式の取引価格が時価と著しく乖離すると、思わぬ形で課税される危険性があります。売買前に客観的な株価評価を行い、適正な株価で契約を結ぶことがトラブル防止の観点で必要となります。
みなし配当課税の基礎知識
発行会社が自社株を買い戻す「自己株式取得」では、受け取る代金の一部がみなし配当として扱われ、通常の株式譲渡所得より高い税率で課税されることがあります。仕組みを理解しないまま取引すると、税負担が想定より大きく膨らむ恐れがあるため、事前に計算ロジックと回避策を押さえておきましょう。
非上場株式売却時のみなし配当の計算方法
税法上のみなし配当額は次の式で求められます。
みなし配当額 = 受取金額 - その株式に対応する資本金等の額
ここで「その株式に対応する資本金等の額」は、以下のように算定します。
資本金等の額 ×(売却株式数 ÷ 発行済株式総数)
計算例
- 株式売却価額:1億円
- 発行済株式総数:1,000株
- 売却株式数:100株(10%)
- 資本金等の額:2,000万円
対応資本金等 = 2,000万円 × (100 ÷ 1,000) = 200万円
みなし配当額 = 1億円 - 200万円 = 9,800万円
この9,800万円が配当所得として総合課税(最高55%)の対象となり、残り200万円が譲渡所得として20.315%課税されます。
みなし配当課税を抑える3つのアプローチ
1.第三者への株式売却を検討する
発行会社ではなく外部の法人・個人に譲渡すれば、課税は20.315%の譲渡所得のみで済み、みなし配当は発生しません。
2.相続の特例の活用
相続または遺贈で取得した株式を、相続開始から3年以内に発行会社へ売却する場合は「みなし配当課税の特例」を適用できる可能性があります。条件を満たせば譲渡所得課税へ置き換えられ、負担が軽減されます。
3.段階的な株式売却で累進税率を回避
大口株式を一度に現金化すると総合課税部分が大きくなりがちです。数年に分けて売却すれば各年の課税所得が抑えられ、累進税率の影響を緩和できます。
みなし配当は計算方法を誤ると数千万円単位の追加納税につながることもあります。株式の売却先やタイミング、適用特例の有無によって税額が大きく変動するため、自己株式取得を検討する際は税理士など専門家に試算を依頼し、最適なスキームを選択しましょう。
税務申告時の注意点
非上場株式を売却したあとは、確定申告まで気を抜けません。取得費や譲渡費用を適切に計上し、期限内に正しい書類を提出することで、余計な追徴課税やトラブルを防げます。
取得費の立証は必須
譲渡所得の計算では取得費の裏付けが重要です。購入代金の領収書、出資払込証明書、契約書の原本などは原則として捨てずに保管しましょう。相続・贈与で取得した場合は、被相続人や贈与者側での取得時資料も必要になります。どうしても取得費が分からないときは、譲渡価額の5%を「概算取得費」として差し引けますが、実額より少なくなる可能性が高いため、できる限り実費を証明できる書類を探すことが得策です。
譲渡費用は漏れなく控除
譲渡所得からは取得費だけでなく、株式売却に直接要したコストも控除できます。たとえば仲介手数料、契約書の印紙税、必要に応じた登記費用、株価算定の鑑定料、弁護士や税理士への報酬などが対象です。領収書や請求書を用意して金額を証明できるようにしておきましょう。
確定申告の手続き
非上場株式の譲渡は特定口座の源泉徴収制度が使えないため、原則として翌年2月16日から3月15日までに確定申告を行います。確定申告書Bのほか、第三表(分離課税用)と「一般株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を添付するのが基本です。みなし配当が生じた場合は配当所得としても計上し、総合課税で他の所得と合算して税額を計算します。
源泉徴収された税額の取り扱い
発行会社に売却してみなし配当が発生すると、支払時に20.42%の源泉所得税が差し引かれるのが一般的です。この金額は確定申告で精算し、最終的な税額から控除できます。総合課税の結果として税率が20.42%を超えれば、差額を追加で納付する必要があります。
相続税との二重課税調整
相続で取得した株式を売却した場合、相続税と所得税の二重課税を調整する制度があります。相続開始から3年10か月以内に株式を売却し譲渡益が出たときは、一定の計算式により譲渡所得税から控除を受けられる可能性があるので、該当する場合は忘れずに適用しましょう。
適切な税務申告を行うためには、専門的な知識が必要です。特に複雑なケースでは、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
※本ページに掲載している情報は一般的な内容を示すものであり、税務に関する専門的なアドバイスを提供するものではありません。税金に関する詳細なご相談や正確な判断が必要な場合は、必ず税理士などの専門家にご相談ください。
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FAQ
非上場株式・少数株式は売れないのですか?
証券取引所で自由に売買できないだけで、非上場株式や少数株式でも売却自体は十分に可能です。譲渡制限の有無を確認し、買い手候補を探し、会社の承認を得る。このような正しい手順を踏むことで現金化への道が開けます。流動性が低いぶん時間や労力は掛かりますが、適切なアプローチと専門家の支援があれば取引は成立します。
非上場株式・少数株式を売却(譲渡)するときの注意点は?
最大の注意点は、市場がないため株主自身が買い手を見つける必要があることです。さらに定款で株式譲渡制限が設けられている場合は、取締役会や株主総会の承認を得なければ売却できません。持株比率が小さい少数株主は交渉力が弱くなりがちなので、複数の株価評価を用意して価格交渉の根拠を示すとともに、想定される税務リスクを把握しておくことが大切です。
相続した非上場株式・少数株式を売却するには?
まずは遺産分割協議や名義変更、相続税申告など相続そのものの手続きを完了させる必要があります。相続自体は譲渡制限の対象外ですが、相続後に第三者へ売却する場合は通常どおり会社の承認が求められます。また、相続開始から3年以内に発行会社へ売却する場合に適用できる「みなし配当課税の特例」を利用すれば、高率課税を避けられる可能性があります。相続時点の株価は将来の譲渡所得計算に影響するため、評価方法と金額を必ず記録しておきましょう。
非上場株式を相続する際の注意点はありますか?
非上場株式を相続する際にはメリットがある一方で以下のような注意点もあります。
- 相続税の評価が複雑で納税資金が不足しやすい
- 譲渡制限があり非上場株式の売却ハードルが高い
- 少数株主になると情報が乏しく影響力も小さい
- 株主名簿の名義書換をしないと権利行使や売却が滞る
- 会社や定款のルールで相続後の選択肢が左右される
非上場株式・少数株式の譲渡は専門家への相談が必要ですか?
価格評価、契約書作成、会社との交渉、税務申告まで一連の手続きが複雑なうえ、譲渡制限やみなし配当など専門知識を要する論点も多いため、早い段階で弁護士や税理士に相談することを強くおすすめします。経営者が交渉に応じない、提示価格が相場とかけ離れている、買い手が見つからない。こうした事態に直面してからでは対応が後手に回りがちです。専門家にサポートを依頼することで、適正価格の提示やスムーズな手続きを実現し、トラブルを未然に防ぐことができます。
非上場株式・少数株式が売れないとお悩みならご相談ください
非上場株式・少数株式の売却は、適切な手続きを踏むことで実現可能です。専門家のアドバイスを受けながら、適切な手続きを踏んで非上場株式・少数株式の売却を進めてください。複雑に見える手続きも、一つずつクリアしていくことで、非上場株式を売却できるはずです。
お困りのことがあれば、相談実績300件以上の弁護士法人M&A総合法律事務所にまずはご相談ください。
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